発達障害や支援級  高校選びどうする?

学校の黒板 グレーゾーン

発達障害やグレーゾーンの子供、支援級に通っている子供の子育てって悩みがつきませんよね。
特に高校選びって悩みませんか?私は悩み散らかしました・・・(;´Д`)
だって、選択肢が少ないようで意外と多いんですよ!
その中からうちの子に合う高校を見つけるのが難しい!!
そこで、こちらでは高校選びが少しでもスムーズにいくように選択肢の整理をしています。

さな
さな

こんにちは、さなです。

境界知能の長男17歳と、思春期真っただ中の長女を子育て中です。
結論ですが、うちの息子は専門学校の高等課程に進学しました。
なぜこの結論に至ったのか、良かったら読んでみてください。

こんな方におすすめ
・どんな選択肢があるか知りたい
・進路の参考にしたい
・実際見学した感想が知りたい

グレーゾーンや支援級の子供たちの主な進路

まずは主な進路先についてまとめてみました。

注意:こちらでは、グレーゾーンの中でも支援級よりの方、息子と同じ境界知能の方の進学先を考えております。

  1. 高等特別支援学校
  2. 特別支援学校 高等部 (養護学校)
  3. 高等専修学校または専門学校高等課程
  4. 通信制高校
  5. 公立高校または私立高校

ここではわかりやすく、5つに分けてみたニャ~

うちの息子の場合は1~4の学校説明会や体験入学、個別相談に参りました。
ここからは学校の一般的な説明と、実際見学した感想をお伝えします。
(あくまで一般的かつ私の地域の学校の説明なので、読者の方の地域の学校と異なる場合が多いにあります。ご注意くださいませ。)


高等特別支援学校

・比較的軽度な知的障がいの生徒が企業就職を目指して学ぶ、高等部単独の特別支援学校。
・卒業後は障がい者枠での一般就労を目指しているため、授業は厳しめ。
・学校までの送迎はなく、自力通学をする。
・療育手帳が必須の場合がある。(学校によっては医師の診断書や意見書など「障がいの程度が証明で        
きるもの」が提出できれば大丈夫な学校もあります)
・就労率はかなり高い。
・入学するには学力検査、作業能力検査、運動能力検査、面接などがある。(親子面接がある場合も)
・高卒資格を取ることはできない。

<実際見学や面談をした感想>
 2校を見学、面談、そのうち1校は親子面談もしました。どちらの学校も先生や生徒の挨拶が印象的です。すれ違う時、爽やかに皆さん挨拶をしてくれました。就職を目指しているので、挨拶や返事はしっかりしています。
 物の場所もしっかり決められており、曖昧さや暗黙の了解的なものがないように感じました。毎日のルーティーンを決めて行動する方が得意なお子さんには合っていそうだと感じました。
 卒業後は即就職を目指しているため、挨拶、時間、話し方、生活態度など、どれをとっても厳しさが感じられました。(怒声が飛ぶような厳しさではなく、社会人としての厳しさのような感じです)
高校3年間の中に部活や修学旅行など、世間一般でいう青春のようなものも もちろんありますが、他の高校に比べると若干少なそうに感じてしましました。
ただ、卒業後に障がい者枠で就職ができたら、親としてはとても安心感があるとも感じました。
 1校は療育手帳、精神手帳どちらでも可でしたが、もう1校は療育手帳が必須でした。
手帳はどちらも取得していなかったため、その事実を知り急いで役所に行ったのですが、療育手帳ではなく精神手帳のほうになりました。もっと早い段階で役所に行っていたら、療育手帳のほうだったかもと思うと後悔しました。
個人的には、手帳があると進路の幅が広がると思います。
 どちらの高校も男女の比率が8:2~7:3ほどで男子の方が多かったです。

親子面接については、服装、面接での注意点など
違う記事で詳しく解説しますニャ。

特別支援学校 高等部 (養護学校)

・知的発達、身体発達など軽度~重度まで様々な生徒が通う。
・生活行動、社会性、職業能力、情緒面などを考慮しながら自立を図るための知識や技能を習得するための学校。
・入学するには、就学相談を受ける必要がある。
・学校までは基本自力通学だが、送迎バスもある。
・卒業後は企業の障がい者雇用枠での就職や、就労移行支援事業所の利用、社会福祉施設での福祉的就労(就労継続支援A型事業所、B型事業所)などがある。
・高卒資格を取ることはできない。

<実際見学をした感想>
 学校見学の際は、先生方が校内のいたる所に配置され、生徒や保護者へのフォローが手厚かったです。
 授業内容(授業による達成目標)は生徒によって異なっており、しっかり生徒一人一人に合った内容の授業をし、成長を促しているように感じました。
 写真や絵カードなどが教室や廊下に貼ってあり、注意することなどが視覚的にわかりやすくなっていました。
 校外学習が豊富で、電車やバスなどを利用する機会が多いようです。卒業後の自立を意識しているのだと思います。
 卒業後の進路は就職だけでなく、職業訓練校への通学を選択する生徒もいるようです。
 地域の保育園や小中学校などとの交流が盛んに行われているようで、地域の方とのつながりをとても大切にしているようです。
 高等部の他、同じ敷地内に小学部、中学部もあり、とても賑やかな印象でした。
 男女比率は女子の方が若干少なかったですが大差は無く感じました。

この学校は自宅から近く通いやすそうだったニャ。
実際1人で通うことを意識して、早い段階からバスや電車などの使い方を練習すると進路の幅が広がるかもしれないニャ。

高等専修学校または専門学校高等課程

・普通級、中学で不登校だった、グレーゾーンなど様々な生徒が通う。
・職業教育を重視しているため、普通科目以外にも専門科目の実習や実技の授業が豊富にある。
・通信制高校と連携して2校合わせて入学し、高等専修学校や専門学校高等課程卒業時に高卒資格が取れるようになっていることが多い。
・学校によって情報系や医療福祉、服飾など様々な分野がある。
・学ぶ内容は専門的なものもあるが、学校生活は全日制高校と大差はなく、部活動や文化祭などもある。
・卒業後は学校と連携している専門学校へ入学し、より深く学ぶこともできる。

<実際見学した感想>
 医療福祉系の高等専修学校、情報系の専門学校高等課程を1校ずつ見学、個別相談して参りました。こちらではわかりやすく、A専修学校、B専門学校と呼ぶことにします。
 どちらの学校も生徒がとても楽しそうに授業を受けていたのが印象的でした。
一般的な公立・私立高校のように大学進学のため、より難しい普通科目を勉強するわけではなく、普通科目は難易度が易しめになっていました。
その代わり、専門教科の授業が多かったです。自分の好きな分野、興味のある授業がたくさんあるということもあり、とても楽しく過ごせているのかなと思いました。
 A専修学校では、生徒の皆さんが主体となって学校案内をして下さり、逆にB専門学校では
最寄り駅を出てから校内にもいたるところに先生が配置され、案内も先生が行っていました。

 私たち親子の場合、A専修学校の個別相談は校長先生が担当してくださいました。
その際、予告なしの国語・数学・英語の簡易テストがありました。A4用紙1枚の15~20分程度でできるもので、内容は小学校高学年~中学1年生くらいの内容だったと思います。
息子がテスト中その横で、家庭での様子や、志望動機など校長先生の質問に保護者が答える、いわば保護者の面接といった感じになりました。
テストはその場(本人と保護者の目の前)で採点され、点数は30点ほどでしたが、この学力でやる気があって、休まず登校できるなら入学はできるとのことでした。
ただ 息子のように支援級の生徒が入学できたとしても、卒業は難しいとのことでした。
理由としては、今までは支援級で特別な配慮がある中での勉強だったのが、この学校では一般の生徒と同じ条件下で、特に配慮は無く勉強をしなければならないからです。

 B専門学校の個別相談では、手帳を持っていることや、支援級に在籍していることなどを話した際、どうしたら息子が勉強や生活しやすくなるか、高校を卒業した後の進路がどんなものがあるのかを話してくれました。
B専門学校高等課程卒業後の進路は、同じ敷地内にある専門課程(2年間)へ進学する生徒が7割ほどいるそうです。
高等課程の3年間+専門課程2年間でじっくり学べるのは息子にとってとても良い環境に思えました。

自分の興味のあることなら時間を忘れてしまう
そんなタイプにはピッタリだと思うニャ。

通信制高校

・中学校で普通級だった生徒、不登校だった生徒、グレーゾーンの生徒、すでに働いている人など様々な生徒が通う。
・登校頻度は少なく、基本自宅学習をする。
・レポート提出、テストなどはインターネットを活用して行い、決まった回数のスクーリングなどによって単位を取得し、高卒資格を取ることができる。
・学年制よりも単位制を採用している学校が多いため、自分のペースで勉強できる。
・通信制サポート校を利用して卒業を目指す生徒もいる。

<実際見学した感想>
 通信制高校を2校見学して参りました。こちらではA校、B校と呼ぶことにします。

 A校は最寄り駅から徒歩4~5分、B校は徒歩1~2分ととても通いやすい場所にありました。どちらの学校も外観は高校には見えず、ビルのような会社のような見た目でした。
 
 A校は中学校で支援級に在籍していた生徒が多くいました。生徒によって登校スタイルが異なり、全日制のような週5日の生徒もいれば、週3日程度の生徒もいました。
 室内は個別ブースもあり、個別塾のようにも感じました。学校というにはかなりこじんまりした印象ですが、アットホームな雰囲気でリラックスできるのではと思いました。
 福祉の経験や知識を持つ支援員や、公認心理士、臨床心理士などの資格を持った相談員がいて、生徒も保護者も相談しやすい環境がありました。
 放課後デイサービスと福祉連携しており、学校終わりには通信制高校から放課後デイに送迎をしてもらうことも可能でした。
 先生の印象は小中学校のイメージと違い、生徒を優しく包み、導いてくれる大人といった印象で、あまりかしこまった感じはしませんでした。

 B校は、グレーゾーン、不登校、仕事をしながら高卒資格を取りたい方、様々な方が通っていました。
 息子が見学に行った日は10名弱の生徒がおり、先生と楽しそうにお喋りしていたのが印象的です。私が見かけた先生はとても若く、生徒と同じ目線で会話をしている感じに見えました。

 A校もB校も学習は動画を視聴して、その後タブレットに表示された問題を解くといったものでした。問題の答えは、動画をしっかり視聴すればわかるようになっており穴埋め形式のものも多いので難易度は易しいと思います。
ただ、中学校までの授業と違い自主性が必要です。例えば、単位が後これだけ残っているから今日はこのレポートを提出しようなど、見通しを立てタイムスケジュールの管理もしなければなりません。もちろん提出期限を守るなども基本です。
そういった難しさ解消のため、サポート校と連携し学習面、生活面、精神面のサポートを
しておりました。
そのサポートとは、どちらの学校もSNEC(スネック)という発達障害を持った生徒のための特別支援教育コースというものが利用できるため、とても細やかに(今日やらなければならないことや、レポートの提出期限、コミュニケーションの取り方など)見ていただけるとのことです。
どちらの学校も高卒資格取得のために、とても手厚く支援していただける印象でした。

夢を追いながら高卒資格を取得しようとしている人もたくさん。
そして年齢も様々。
いろんな刺激があって、視野が広がりそうだったニャ。

公立高校または私立高校

・入学するためには推薦入試、一般入試などがあるが、どちらも内申点が必要。
・高校卒業後の進路の幅が広い。
・高校のレベルが幅広くあるため、学力に合った学校を探せる。
・定型発達の生徒と同じ環境下で過ごすため、特別な配慮などはしてもらいにくい。

<実際見学した感想>
 申し訳ありません。公立私立高校はどちらも見学しておりません。
息子の場合、中学3年間を支援級で過ごしたため、内申点がありませんでした。(支援級に在籍すると、通知表の評価は普通級と異なるため内申点はつきません)
そのため、初めの段階から選択肢からは外していました。
ただ、グレーゾーンだけど普通級に在籍していて、内申点がある生徒さんは検討の余地ありかもしれません。
 娘は普通級にいて今年受験なので、見学に行った際は感想をこちらにまとめます。

感想が書けず申し訳ないニャ~。

息子が選んだ高校は?

 冒頭でもお話ししましたが、息子が選んだ学校は、B専門学校の高等課程です。
私自身は高等特別支援学校で3年間勉強して、その後は障がい者枠で就職してくれたらと思いました。
母親としては、将来が安定しそうな道を歩んでほしくて・・・。
 ですが息子と夫は、高校という感じがあまりないように見えてしまったとのことでした。
そして、その息子は今までのように毎日学校に通いたい。普通級の子たちと仲良くしたいという願いがありました。(小・中学校では国語、数学、英語以外はほぼ普通級で授業を受けていたため、普通級の友達が多いです。ただ、定期テストは高くても18点、低いと2点でしたが・・・。)
 また、息子は大人になって働く際、障がい者枠の中で働かず、定型発達の方たちの中で同じように生きていく道を選びたいとのことです。
 それは並大抵の努力では叶わないこと、他の人より怒られたり、中には馬鹿にする人もいるかもしれないことなども伝えました。ですが、息子の気持ちは揺るぎませんでした。
 高校に通うのはもちろん息子です。親の望みで入学した高校より、自分が心から望んだ高校の方が楽しく、より輝けるのではないか。それならば私たち家族は全力で息子を応援し、支えようという結論に至り、専門学校の高等課程に進学しました。

社会に出た時、少しでも人の役に立てるように家族で応援するニャ。

高校2年生になった息子の現在

 今現在、1日も休むことなく楽しく学校に行っています。
帰宅後はクラスの友達6~7人とオンラインゲームをしたり、休みの日は部活や、地元の友達とカラオケ、お祭り、格安遊園地など忙しくしています。
本人が願っていた毎日学校に通い、普通級の友達と仲良くする夢が叶いました。
 勉強はというと、とても面倒見の良い先生方のおかげで留年もなく進級できました。

青春を謳歌している感じでとっても楽しそうニャ。

高校卒業後どうするのか

 ですが、この先のことを考えると母親としては不安です。今の高校は卒業できるでしょう。でもその先は・・・?
 B専門学校は様々な資格が取れる学校です。でもそれは一定の理解力が無ければ取れません。当たり前ですが、受験料を払って試験を受ければ合格できるわけではないのです。
英検3級、漢検3級、パソコン検定などいろいろ受けていますが、合格はできていません。
 B専門学校高等課程卒業後、同じ学校の専門課程(高卒者が通う専門学校)に行くことも考えますが、何か資格が取れるかというと息子の場合難しいと思います。
そこに何百万というお金をかけていいものか・・・。
かといって息子のようなグレーゾーン高卒者を就職させてくれるほど世の中甘くありません。
 まだ息子には話していませんが、卒業後は職業訓練に通った方がいいのでは?と漠然と思っています。

グレーゾーンは人生の節目節目の選択が難しいニャ。

まとめ

 グレーゾーンや支援級の進路は、選択肢が少ないようで意外と多いです。
そして目先の進路だけではなく、この先 障がい者枠で働くか、定型発達の人たちと同じ土俵で働くのかも考えなければなりません。
息子は今のところ定型発達の人たちと同じように働きたいといっています。

 今回は息子の進路についてお話させていただきましたが、これが正解というものはありません。
悩みは尽きませんが、ここにも同じように悩んでいる私がいます。
1人ではありません。

 本人やご家族と話し合い、より良い進路選択ができることを願っております。

応援してるニャ!!

運営者情報
さな
さな

30代後半。
会社員の夫、発達グレーゾーンの息子、思春期またっだ中の娘、エキゾチックショートヘアーのお猫様と暮らしてます。
幼いころから本が大好き!今は洗い物や洗濯をしながらAmazon Audibleで聞く読書をしてます♪
雑記ブログなので何でもありですが、主に おすすめの本や、グレーゾーンの育児、簡単美容などを書き綴っています。

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